そういえば昨日は"落とし物をしたFrauに拾ってあげる"ということが2度もあったのでした。
一度目はバスで、2階席で、いい天気で、日差しが気持ち良くて、
うとうとしていたら、斜め前のおばさまが降りようと立ち上がった時に
手袋落っことすのが目に入った。
ぼんやりしていたものの、ハッと気付いて、でも夢うつつだったので、
思わず言った「すみません!」の一声がやたらとバスの2階席に響いて
妙に恥ずかしかったのです。
でもおかげでFrauは感謝して手袋を受け取り、降りて行った。
他の人は全然気付いていなかったから、
私がたまたまあの位置に座っていたから気付いて、そして拾えたのか。
2度目はバス停で、やっぱりぼんやりと人待ちしていたら、
どこかのOmaがバスに乗ろうとしていた。
ああ長いストールを引きずっているなぁ、でもバスに乗ったら気付くかなと思っていたら
乗車する瞬間に「はらり」と落ちた。
周りは誰も気付いていないので、これまた私が慌てて走って行って拾って、
しかもバスの中まで追っかけて行って渡したのです。
ぼんやりしているわりにえらく行動的じゃないですか、私(笑)
乗った瞬間にバスが発車しなくてよかったわ〜〜〜。
私にしてみれば「落とし物を拾って渡した」という行為が2度も続いた訳ですけど、
逆のFrauたちの立場から見ると
「忘れ物をするとこだったけど小さな日本人が拾ってくれた」
と言う出来事がそれぞれ一回ずつあった訳です。
もっと客観的に見ると
「無くしていたかもしれないものが手元に戻った」
という出来事がベルリンの中で2回起こった訳です。
どちらもきっと私しか気付いてなかった様子だし、私が拾って渡すという行為が、
これはもう必然だったというべきなのか。
物との縁ってこういうもんなのかなー、逆に誰も気付かなくて失ってしまうものって、
そこで無くなるべくして無くなるのかな、それがまた無くした人の後の行動に
連鎖していくのかな、とか変に哲学的な気分になったんだけど、
やっぱりこの陽気な日差しの中ではあまり突き詰めて考えることもできず、
とりあえず明日の一日をきちんと過ごそうとか思ったのでした。